【2020/3/1追記】この件は解決しました!
詳細は後日、別記事にまとめます。
この記事はこのまま残しておきます。(補足等があれば随時追記・修正します)
また、こちらの記事も併せてご覧ください。
当サイトは、オリジナルの創作絵本を無料公開しているのですが、残念ながら中国の動画投稿サイト「bilibili」にて、不正に転載されてしまいました。
不正利用されたのは全部で3作品。PDF絵本を画面上でスクロールしている様子を動画でキャプチャし、著作者情報を黒塗りで潰し、音楽をつけて配信されています。
動画等への配信に使用することは利用規約で明確に禁止にしています。
2019年11月20日に発覚し、同年12月18日にbilibiliの各動画ページより、著作権違反である旨の通報をしています。
2020年2月20日時点で、未だに動画が削除されていないことが分かったので、DMCA申請をすることに致しました。
なお、bilibiliの個別の動画ページからではなく、運営に直接通報する方法もあります。
→「侵权申诉(侵害の申し立て)」ページ
ただ、bilibiliの運営に通報するには、申立人の氏名、住所、本人確認書類の提出等が必要です。会員登録も必要です。
個人情報を書くだけでなく身分証明書の画像まで添付しなければならないのは正直怖い。
ならばせめてDMCA申請をして、Googleの検索結果から抹消してもらおうかと。
DMCA申請が通ってもあくまでGoogleの検索結果から削除されるだけだし、運営元に連絡が行くくわけではないようです。
DMCA申請自体リスクもありますが、やはりサイト運営者としてやれることはやらなきゃと思い実行しました。
記録として記事に書き残しておきます。
DMCA(デジタルミレニアム著作権法)侵害による削除申請方法
DMCAの解説は割愛させていただきます。参考記事を貼っておきます。

また、分かりやすかったのでこちらの記事も。
Google Search Consoleにログインした状態で、DMCA申請ページへアクセス。
必要な入力項目を埋めて申請します。
【「ねことねずみのきっさてん」の申請】
まず、bilibiliで閲覧できる状態であり、かつGoogleの検索に引っかかることを確認。

動画のタイトルをGoogle検索。

DMCA申請します。

【「ひよこくん」の申請】
この絵本の挿絵はイラストACのフリー素材ですが、エクストラライセンスを必要な分購入しています。
イラストの著作権保持者はイラストACさんになりますが、絵本自体の著作権は当方という判断で申請しました。
【bilibiliの動画ページ】

【Googleの検索結果】

【DMCA申請】

【「しあわせのき」の申請】
動画に使われているのはリニューアル前の古いバージョンです。
イラストACのフリー素材を使用していた頃のものです。現在の挿絵は同じ作者の方に依頼して専用に描いていただいています。
挿絵の著作権はイラストレーターさんですが、こちらも絵本の著作権保持者として申請。
【bilibili】

【Google検索】

【DMCA申請】

DMCA申請後、Google検索結果から削除されるまでの流れ
3件分を送信した後のGoogle Search Consoleの画面がこちら。
まずは受領した旨の案内文。

削除ダッシュボードでステータスを確認できます。

2020年2月20日 20時半頃に申請。
23時半ごろに再度、削除ダッシュボードを確認したところ、もう承認になっていました。

え、もう?
でも、ステータスが「承認されたURL」に変わっただけで、この時点では検索結果からは消えておらず。
翌日、午前10時頃に確認したところ、3つのURLは検索結果から削除されている事が確認できました。

検索結果の画面下部にこういう表示が出ます。
なお、申請時にメールアドレスを入力しましたが、特に何も連絡は来ませんでした。
ちなみに、芋ずる式に「52movs.com」というサイトでも当該動画が見れる状態になっていることが分かりました。

bilibiliの動画を埋め込み再生で閲覧できるようになっていました。

一度DMCA申請したら10回も100回も変わらんわ、ということでこちらも申請。
「ねことねずみのきっさってん」と、「しあわせのき」が見つかったので2件分。


本来なら、まずは「52movs.com」というサイトの運営元に連絡すべきなんでしょうが、こちらのサイトは情報が無く。
サイト内に運営者情報や問い合わせ先も見当たらず。
もし日本国内のサイトで不正使用され、運営元への通報が無理ならサーバー会社に通報という手もあるようです。
が、bilibiliも52movs.comも国外なのでサーバーへの通報は困難。諦めました。
一応、以下のサイトでサーバー情報見てみました。
ただ、削除ダッシュボードを見ると、2020年3月9日時点でステータスはまだ保留になっていました。
単なる動画埋め込みページだったから確認に時間がかかって、そうこうしてるうちに埋め込み元の動画が削除されたからかも。
DMCA申請時に入力した名前は全世界に公開される。が、会社名や屋号にすることができる
DMCA申請すると、Lumen プロジェクトとGoogleの透明性のレポートに、入力した名前の記録が残ってしまいます。
Lumenプロジェクト
個人名が公開され、世界中の誰もが申請内容を閲覧可能です。
参考:Google からコンテンツを削除する│Legalヘルプ

ペンネームでも申請は通るかもしれませんが、虚偽の内容で申請するリスクがどの程度のものなのかは分からない。
実名公開を回避したい場合には、DMCA申請ページの会社名欄にサイト名等を入れればOK。

会社じゃなくても、屋号やブログ名で大丈夫。
私、この情報を、bilibiliの動画URL削除 申 請 後 に知りました。
・・・私の場合、今回もう覚悟を決めてDMCA申請したので、もともと名前の公開は仕方ないと諦めてたんですが。
なお、後から追加申請した52movs.comの分については、会社名欄に「akaeho」と入れてみました。
すると。

こちらは、会社名欄に入力した「akaeho」が反映されていました・・・!良かった。
Googleの透明性のレポート
「Googleの透明性のレポート」にも入力した個人名/会社名が公開されます。

会社名欄を入れた方は、akaehoになっていました。

DMCA申請を取り下げたい場合
もし、どうしてもDMCA申請して公開された個人名を消したいという場合は、↑の手順に沿って
- GoogleへDMCA申請の取り消しを依頼(不正サイトの検索結果は元に戻る)
- Lumenへ情報の削除をメール依頼
上記2点を行う必要があるようです。
今回、私の場合は元の動画を削除してくれたので、上記の対応をしてみたいと思います。追って記事にします。
DMCAのデメリットはGoogleの検索結果から削除されるだけで元のページは消えないこと
大部分のページがGoogleからの検索流入で、かつサイト内を回遊されないようなところであれば大ダメージを与えれると思います。
ですが、DMCA申請はあくまでGoogle検索結果からページを削除するだけなので、Google以外の検索エンジンを使えばこれまで通りに表示されると思われます。
Google検索流入の割合が少ないサイトではあまり意味がない
以下のような特徴があるサイトだと、あまり効果はないだろうなと思います。
- SNS流入が多い
- サイト内検索が多い
- ブックマーク等でダイレクトにアクセスする人が多い
恐らく、今回のbilibiliのようなケースでは、DMCA申請をしたところであまり意味は無いだろうなと思います。
DMCA申請をする価値があるかよく考えるべき
DMCA申請をしても、元のページが消える訳ではありません。
また、DMCA申請しても運営元に何らかの連絡が行くわけではない。
私のように個人名で申請してしまったとしても、一旦取り下げ依頼をかけて屋号で再度DMCA申請し直すのはあまり現実的じゃない。
まあ、公開されるのは氏名だけで、居住地などが出てるわけではないし、この記事経由で直接の知り合いに身バレする可能性は極めて低いだろうと思います。
万が一身バレしたとしても、世間様に恥じるようなサイトは作ってないはず。
私のサイトでは、複数のイラストレーター様からお預かりしている大切な作品を多数掲載させていただいてるんです。
今後も不正利用防止のため、利用規約やUIの見直しを定期的に行います。その上で、万一不正利用が見つかれば、こちらにできる限りの最大限の対応をします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。