懐かしの絵本『きかんしゃやえもん』を読んで心が痛くなった話

 

実は私、子供の頃に絵本を読み聞かせて貰った記憶が無いんです。でも母親は絵本が大好きな人なので、よく読み聞かせてくれていたらしい。

先日、実家にお泊まりした際、母が古い絵本を何冊か引っ張りだしてきました。わっ、懐かしい!読み聞かせのことは思い出せないけど、絵は覚えてる!!

さっそく読んであげようと、子供に絵本を選ばせてみると、手にしたのは『きかんしゃやえもん』。読み聞かせているうちに、何だか目頭が熱くなってきました。


目次

1 『きかんしゃやえもん』ってどんな絵本?
2 ストーリーのご紹介
3 感動すると言うより「心に刺さる」
4 対象年齢は高め。だけど2歳の我が子は気に入った模様
5 読み聞かせを通して子供の成長に気づく
6 最後に


『きかんしゃやえもん』ってどんな絵本?

『きかんしゃやえもん』はなんと1959年に刊行されたご長寿絵本です。(岩波書店、「岩波の子どもの本」シリーズ)

現在でも新品で購入することができます。

古い蒸気機関車のやえもんが主人公で、他にも電気機関車やレールバスなど、様々な列車が登場します。

和製『きかんしゃトーマス』と言ったところですね。

『きかんしゃやえもん』は古い絵本なので、ストーリー、挿絵、言葉遣いなど、全体に時代を感じる作品です。

ストーリーのご紹介

ウィキペディアであらすじを読むことができます。

Wikipedia きかんしゃ やえもん

ウィキペディアには書かれていない心理描写なども含めて、私もストーリーをご紹介したいと思います。

ネタバレが嫌な方は、この写真から下は読み飛ばしてください。

 

やえもんは田舎の町の古い蒸気機関車。同じくらい年寄りの客車を引いて、長年、町の大きな駅と機関庫の間を往復してきました。

町のために、ずっと一生懸命頑張ってきて、体はボロボロ。なのに労わって貰えないから、いつも「ぷっすん、ぷっすん」と怒っています。

この絵本では、機関車が発する音と、感情を掛け合わせた擬音がよく使われています。

「ぷっすん」もそうですし、機関車が走り出す音と日々の不満を掛け合わせ、「しゃっ、しゃっ、しゃっ、しゃくだ、しゃくだ…」と言っていたり。

読み聞かせていると噛んでしまって読みにくいのですが(笑)、子供は楽しそうに聞いてくれましたよ。

 

さて、ある時やえもんは町の駅で電気機関車やレールバスに出会います。

そこで、バカにされてしまいます。「石炭を食べておいしいのか、貧乏汽車」などと、自分よりも若い列車たちにからかわれてしまうのです。

これに怒ったやえもんは、煙突から火の粉を撒き散らしながら帰路に着きます。

子供たちがやえもんに手を振っても、怒りながら走り去ってしまうやえもん。

そしてなんと、火の粉が田んぼの脇の藁に燃え移り、小屋の火事を起こしてしまいました。

 

町の人たちは大激怒で、やえもんに心無い言葉をかけます。「やえもんを、叩いて壊してしまえ!」と…。

やえもんは、とんでも無いことをしてしまったと深く落ち込み、反省します。

駅員さんたちは町の人たちをなだめ、やえもんをかばってくれましたが、会議の結果、やえもんを鉄くずにする他ない、と決まってしまいました。

とうとう解体されることになり、電気機関車に牽引されていたところ、交通博物館の人が偶然通りかかり…。

 

 

 

さて、ストーリーのご紹介はこれくらいにしておきましょう。(と言ってもほとんど終盤ですが^^;)

気になる方は是非、書店や通販などでお買い求めください。古い絵本ですが図書館にもあるかもしれませんよ。

感動すると言うより「心に刺さる」

この絵本を読んでいて、なんだか冒頭から切ない気持ちになってしまいました。

古い絵本だけど、現代社会で働く人たちの生き辛さのような物と重なって、強く感情移入してしまったんですよね。

 

こんなような事を想像してしまいました。↓

 

・ずっと誰かの為に長年働いてきた年長者が、新しい技術を持たない為に若い世代に舐められる。

・体に鞭打って働き続けても、その努力を認めて貰えず、鬱憤が溜まって周りに当たってしまう。

・失敗をリカバーするチャンスを与えて貰えずに処分を下されてしまう。

 

タイトルに「心が痛くなった」と書きました。冒頭で「目頭が熱くなった」とも書きました。

それらは、感動したから、と言うよりも、やえもんを現代社会で働く「誰か」に見立てて読み進めてしまい、なんだか痛々しくて、ザクリと心に…「刺さった」から、なのでした…。

対象年齢は高め。だけど2歳の我が子は気に入った模様

この絵本は何歳くらいの子に読ませればいいのか、判断が難しいと思います。

文章量もページ数も多いし、絵は基本的に白黒です。時代背景が古いし、言葉遣いや絵の雰囲気も古い。

おそらく、読めるか読めないか、で言えば、幼稚園の年長さん~小学校低学年くらいの子が対象かな、という印象です。

ストーリーや登場人物の気持ちなどをある程度理解するとなると、もう少し年齢が上のような気もします。

でも、この絵本を楽しめるかと言われると、古い絵本なだけに小学校中学年でも難しいかもしれません。

ただ、2歳半の我が子は、不思議とニコニコしながら嬉しそうに聞いていました。長い絵本なのに、読み終えると「もういっかい!」とせがんだり。

先ほど私は、この絵本について、心が痛くなったという意味で「心に刺さった」と書きました。ですが、最後まで読むと、じんわりと心が温かくなる、優しいお話です。

子供は、ストーリーはまだ理解出来なくとも、その優しい雰囲気は感じ取っているんでしょうね。

だから、この絵本は何歳の子に読ませればいいか?と問われれば、私は「2歳頃からでも大丈夫」と答えます。

というか、子供が嬉しそうにページを眺めているようであれば何歳でもOKです(笑)読むのも擬音の所だけでも十分ですしね。

読み聞かせを通して子供の成長に気づく

私は創作絵本を公開する際、0歳~4歳の間で対象年齢を書いていますが、正直適当です(笑)

物語絵本は赤ちゃんには難しいかな?という判断で大体3~4歳で設定していますが、今2歳の我が子に読み聞かせをしていると、こちらが思うよりも遥かに難しい絵本を楽しそうに見ているんですよね。

だから、図書館の絵本でも、当サイトの無料絵本でも(宣伝です!笑)いいので、えいや!でいつもよりちょっと難しい絵本を読み聞かせてみてください。子供の成長がよく分かります。

楽しいシーンで笑う、悲しいシーンで苦い顔をする。そうやって観察してみると、今お子様が求めている絵本はどんなものか見えてくると思います。

最後に

『きかんしゃやえもん』という、昔懐かしい絵本を読んで、いろんな発見がありました。

絵本は時に、大人の心も揺さぶります。それは感動だけとは限りません。

そして、子供の成長に気づくきっかけにもなります。もうこんな絵本も読めるんだ、とか、こんな表情をするんだ、とか。

そう言った発見を与えてくれた、素敵な絵本でした。

本記事が、昔懐かしの絵本にも目を向けるきっかけになってくれたら嬉しいです。

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