グリム童話と言えばドイツ!ドイツに行けば、至る所で可愛いメルヘンの世界を楽しめるのかと思っていました。
いざ駐在してみると、そうでもないんですよね、これが。
確かに有名なお城や森はどこかグリム童話っぽさは感じますが、当初私が想像していたような、可愛いイラストが描かれたグッズや絵本などはなかなか見つかりませんでした。
グリム童話ってもしかしたら、ドイツ人にとっての「日本昔ばなし」のようなもので、今更大きな需要はないのかもしれません。
でもそんな中、唯一“ザ!グリム童話の世界!”を堪能できた小さな村があります。それが、ドイツ南端にある「オーバーアマガウ」という村でした。
グリム童話をサラッとおさらい
皆さんご存知グリム童話。『赤ずきん』、『白雪姫』、『シンデレラ』、『ヘンゼルとグレーテル』、『狼と七匹の子山羊』などなど。白雪姫やシンデレラは、だいぶディズニーに持っていかれている感がありますが(笑)、これらもグリム童話ですね。
ヤーコブとヴィルヘルムというグリム兄弟が編集したドイツのメルヘン集で、初版本の発行年は1812年。実は結構残酷。
詳しく知りたい方はWikipediaでどうぞ→参考:グリム童話
作品数は200を超えます→参考:グリム童話の一覧
混同しやすいのは、デンマークの童話作家、アンデルセンの作品でしょうか。
『人魚姫』、『みにくいあひるの子』、『マッチ売りの少女』などなど。
『三匹の子豚』もグリム童話かな?と思いがちですが、こちらは民間伝承のイギリスの昔話で、作者は不明です。
日本に入ってくる海外のおとぎ話は、一緒くたに“外国の童話”になってしまいがちですが、作者・国別に読んでみると、それぞれ特徴というか個性があり面白いです^^
まあ、その話をし出すと本題からそれるので、機会があれば別途記事にしたいと思います。
オーバーアマガウってどこにあるの?ツアーで行ける?
オーバーアマガウはドイツの相当南の方にあります。
お判りでしょうか・・・ミュンヘンよりも更に南にあり、あと少しでオーストリアとの国境という位置!
参考までにフランクフルト国際空港も地図内に載せていますが、空港から相当遠いですよね(笑)一度ドイツ国内線でミュンヘンまで飛ばないとなりませんね。
ドイツ駐在員の多くは西ドイツの方に住んでいると思うので、“ドイツ国内旅行”するにもちょっと大変な場所かと思います。
車で行く場合の注意事項
私たちはドイツの西の方から車で行ったのですが、ルート選びをミスって、うっかりオーストリアの高速道路に入ってしましました。
シェンゲン協定内なので、ただ道路を走っているだけで、県をまたぐような感じで国境をまたいじゃうんですよね。
ドイツ国内は高速道路(アウトバーン)が無料なんですが、オーストリアは「ヴィニエット(Vignette)」という通行証が必要です。
サービスエリアなどで購入して、車のフロントガラスにペタッと貼り付けないといけないので要注意です^^;
ヴィニエットの見た目や詳しい日数&料金表は、以下のサイトで確認できますよ。
→Vignette Österreich: Preise, Gültigkeit und mehr | Autowelt
ヴィニエットは最低10日間、約1000円から。ほんの一瞬しか走らないのに、正直もったいない~(ノД`)
でもルールはきちんと守りましょう☆
電車でもそうですが、旅行者だからと言ってルールがよく分からないままキセル的な事をしてバレると、容赦なく罰金を要求されますよ。
ズルしたこと無いから又聞きの話だけどね!(‘∀’)
うっかりオーストリアの高速道路に入ってしまったら、サービスエリアに立ち寄って、コンビニみたいな売店のレジで“Hello, 10 days Vignette, please.”と言いましょう。
余計な言葉は要りません。笑顔で挨拶、ゆっくり英語で、欲しいものを明確に伝えてください。文法とか気にしない。渡部陽一氏になりきる。
覚えたてのドイツ語とか使わない。
無理に英語を早口で喋ったり、頑張ってドイツ語で会話しようとすると、“喋れる人”だと思われてガーッと色々言われたりしますから!ホント!(←経験者)
もしどうしてもドイツ語で言ってみたい場合は、「ハロー、ツェーン ターゲス ヴィニエット ビッテ」とゆっくり言いましょう。
カタカナ発音で喋ることを意識してください。ドイツ語の発音は割とカタカナ的なのです。
公共交通機関でも行けるけれど、探せばツアーもある
もし個人旅行で電車で行くなら、ミュンヘン中央駅からRBと呼ばれる列車に乗り、ムルナウ駅で乗り換えてオーバーアマガウ駅まで行けます。
乗り越し清算のシステムが無いので、切符は乗る前にキッチリ買う必要があります。
→Google マップでミュンヘン~オーバーアマガウのルートをチェックする
でも、個人旅行で行くのにはちょっと行きにくい場所なので、オーバーアマガウへ行くツアーに参加するのが良いのではないかと思います。
駅から村の中心地まで少し距離がありますしね。
実はオーバーアマガウは、ドイツの超有名なお城・「ノイシュヴァンシュタイン城」からそこそこ近いので、セットで回るプランが有ったりするんです
→オーバーアマガウ | ミュンヘン観光・オプショナルツアー予約専門 VELTRA
メインはあくまでノイシュヴァンシュタイン城になりますが、オーバーアマガウで自由行動できるプランのようなので、ツアーで行った方がストレスもなくお得に楽しめると思います。
ノイシュヴァンシュタイン城にご興味がある方はこちらの記事もどうぞ↓

美しいフレスコ画と、10年に一度開催されるキリスト受難劇の村
オーバーアマガウでは、グリム童話をモチーフとした絵や宗教画の美しいフレスコ画が、民家やお店の外壁に描かれています。
村の中心部では宗教画が多い印象でした。
グリム童話の絵が描かれた民家は、「エットターラー」という通りに集結しています。中心地からは少し離れた場所になります。
エットターラー通り(Ettaler Strasse)の場所をGoogleマップで確認する
ぜひ現地に足を運んで実際に見て頂けたらと思いまが、写真を少しだけご紹介しておきます。
こちらは赤ずきんちゃんの絵が描かれたお宅。
ブレーメンの音楽隊に、最後は、ヘンゼルとグレーテル。ちょっとよく分からないけど(笑)可愛い。住みたい。
いかがです?とっても素敵ですよね(*´ω`)
ちなみに、グリム童話のフレスコ画が描かれているお宅は大抵一般の民家です。
外観の写真撮影は特に許可を取らなくても大丈夫ですが、お住いの方のご迷惑にならないよう、ご配慮をお願い致します。
また、オーバーアマガウは、10年に一度開催される「キリスト受難劇」が有名です。
私が駐在していたタイミングでは残念ながら開催されていませんでしたが、次回は2020年の開催だそうです。
※2018年より予約受付開始との情報がありましたが、掲載サイトがページを削除してしまったので、また情報が入り次第シェアしたいと思います^^
でも、最大の魅力は癒しの風景だと思う(最後に)
フレスコ画もとても素晴らしい。
10年に一度、村人総出で行われるキリスト受難劇も心惹かれる。
でも、オーバーアマガウの最大の魅力は、アルプスの山々に囲まれた大自然のようにも思います。
もともとはグリム童話のフレスコ画が見たくて訪れた場所ですが、大自然の風景があまりにも綺麗で、この場所を離れたくなかったんですよね。
景色に物凄く癒されました。
小さな村ですが、とてもおすすめの場所の一つです。
ご興味がある方は、ツアーなどを上手く利用し、ぜひオーバーアマガウへの旅行計画を立ててみてください♪
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
♥本記事のイラストはkomekoさんの作品です。
イラストダウンロードサイト【イラストAC】で無料ダウンロードいただけます。